恐るべきオミクロン株の感染力

三年前、誰が開けたかは定かではないが、2019年12月パンドラの箱の蓋が開けられて“新型肺炎コロナウィルス”という災禍が世界中に拡散しました。それ以降めまぐるしく型を変え、現在はオミクロン株。ウィルスの呼称にあてがうべきギリシャ文字も残り半分を切るところまで来るほどの変遷を遂げています。 パンドラの箱の中にはまだ災禍の種は残っているのでしょうか。

現在、世界中でまさに爆発的感染拡大を始めたオミクロン株はインフルエンザの3倍の感染力と言われています。これは驚愕する感染力で、もはや空気感染と同じ認識といえるでしょう。マスク無しでは感染者とすれ違うだけで感染しかねない。
これでは近い将来人類が絶滅してしまうのではないか…と心配になるが、どっこいそこは自然というものは不思議なもので、感染した宿主を殺してしまえばウィルス自身も死んでしまうのでは都合が悪い。そこで感染力は維持しても毒性を低下させて宿主を殺さないようにして自己保存を図る…という力が働くという。一方での有効な薬の開発も大きなプラス要素になったことは間違いないでしょう。このウィルス展開は1957年のアジア風邪、1968年の香港風邪、2019年のスペイン風邪などのインフルエンザ世界的パンデミックでも同じ傾向がみられる。

今回のオミクロン株についても爆発的な感染力を得る一方で重症化と死者数は低いレベルを維持しているという。これは上記の流れを伺わせるところもあるが、ワクチン接種による低減効果なのかオミクロン株ウィルス自体の性質変化なのか明確でないところが悩ましい。

いずれにしてもこれらの変化といい、新薬の開発といい、明るい方向性にあることは間違いないでしょう。 今一度当初の危機感を思い返し、3密を避ける、マスク着用、手洗い、ウガイ、換気など基本的な対策をもう少し続けるようにしたいものです。もう少しの辛抱です。

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